◆佐和田バスステーション12:03 → 真野新町12:32 (金丸線 G1464-M \430) 佐和田BSの待合室で昼食を済ませ、今度は真野へ。ここも敢えて未乗路線の金丸線で向かうことにする。 小木線に乗れば真野へはすぐなのでわざわざ遠回りする金丸線に乗る乗客などゼロ。終始貸切だった。 本線を走り、金井の佐渡病院をぐるりと一周。再び国道を佐和田方向に逆走して中興交差点から県道へ入る。県道は遮る物など全くない気持ち良いくらいの直線道路で、対向車も少なく乗り心地の良い路線だった。 どこまでもまっすぐ続く県道194号 (逆光です…) 国仲平野を横断して真野へ入ると、運転士さんが話しかけてきた。やはり金丸線で真野まで乗る客は珍しいのだろう。終点の真野新町までのしばし間、佐渡のバス話で盛り上がった。 ◆新町学校前12:46 → 小木営業所13:29 (直通・小木線 G694-M \840) 真野新町で運転士さんと別れ、一気に小木を目指す。 小木線が48分に来るのだが、ここでは46分に南線を両津方面から来る特急に乗車してみることにした。特急と言うだけあって、両津から小木までの間で停車するバス停は僅か11ヶ所。新町から最も近い停車バス停は隣の新町学校前なので、そこまで徒歩で移動する。 新町学校前にやってきた直通小木行 ほぼ定刻でバスが来た。なんと方向幕には「直通 小木行」の文字が。手書きの上に「行」まで入っている。 乗客は数名。あまり人気ないのだろうか・・・。とにかく乗り込んで発車。 と、バスはいきなり小木線から外れて赤泊線の方へ曲がった。一瞬何が起きたか分からなかったが、この直通便、観光客の輸送がメインのようで観光名所を廻るルートが組まれているそうだ。 そのため赤泊線を曲がったバスは真野御陵の中まで入り、玄関前に停車。客扱いののち再び真野新町まで引き返して小木線に復帰した。 国道をひた走るバスは小木線のバス停を全てスルーして次なる停留所の西三川ゴールドパーク前へ。小木線だと海岸沿いの国道端で降ろされてしまうが、この便はここでもわざわざ国道から外れてゴールドパークの中まで入っていった。 直通便専用停留所の「西三川ゴールドパーク前」 (※車内より撮影) その後もバスは快調に走り、村山交差点で小木線から外れて蓮華峰寺方面へ。蓮華峰寺は本来は素浜海岸線のみが停車するバス停なので、村山交差点から小比叡までの区間は単独路線となる。 木々が茂る細い山道を長尺車が走り抜ける 蓮華峰寺を抜けるとバスは鬱蒼とした細い山道を走り、終点の小木まで一気にかけ下った。 終点の小木営業所で下車したものの、営業所のあった場所は銀行に変わり果ててしまっている… 新しい営業所は佐渡汽船ターミナル内に移動しているとのことで、300mほど来た道を引き返しターミナルへ。ターミナルに隣接する物産館の一角に営業所があった。バスはと言うと今乗ってきたG694だけがポツンと寝ているだけだったので、今回はパスすることにした。 ◆小木営業所14:00 → 素浜海水浴場14:15 (素浜海岸線 G1466-M \290) 再び小木営業所バス停まで戻って、今回のメイン路線、夏季限定路線の素浜海岸線に乗車する。 定時に来た小型車に乗車。発車直後に「どこまで行くの?」と尋ねられてしまった。終点まで行きたいと言うと、運転士の方は不思議そうな顔をしていた。確かにそうかもしれない。泳ぎに行くには不自然な旅行姿だし、終点に民家はない。明らかにおかしな人に見えるだろう。 しかし「本土(=新潟)からバス旅行をしに来た」と話したら一発で納得して下さった(笑) それからは終点までの間終始佐渡のバス談義。入船に転属したG160×がどういった経緯で佐渡から転属したのかなどのお話を聞くことが出来た。 ほぼ全線に渡って大型車には少々苦しい狭隘区間が続く 終点はただただ砂浜だけが広がる。バスは砂浜ギリギリの場所で転回し、発車までしばし休憩となった。 波打ちぎわで遊んでた親子と運転士さんが知り合いだったらしく、運転士さんはバスから離れてそっちへいってしまった。盆の過ぎた海岸は人もまばらで、乗車時に運転士さんが首を傾げたのも頷けた。 終点の素浜海水浴場。バスのすぐ後ろは日本海 ◆素浜海水浴場14:20 → 小木営業所14:35 (素浜海岸線 G1466-M \290) 海岸線を右手にまた小木へと戻る 案の定乗るお客も無く、また貸切状態で小木へと戻る。発車の際に先ほど波打ち際にいた運転士さんの知り合いらしき親子に向かって「パァン!!」と元気よくクラクションを一発鳴らす。向こうもバスに向けて手を振っていた。こういった光景が見られるのもローカル路線だからこそなのだろう。 帰路も談笑が続く。 なぜか今度は廃車体の話になる。その中で、一人でバスの廃車体を20台以上買っていった人の話を聞いた。しかしその方は既に他界され、持主の居ないバスだけが未だに放置されているらしい。廃バス20台という内容に興味をもって、話を詳しく聞いていたら、あっという間に小木に着いてしまった。 ※この廃車体の話は、この旅の一ヵ月後に再度佐渡へ渡り、周辺住民の方々への聞き込み等による調査を 行った結果、現在も島内某所にて22台が健在していることが分かりました。 → 2007年10月に行政指導によりすべて撤去されました。 ◆小木営業所15:10 → 佐和田バスステーション16:14 (小木線 G1131-N \910) 時間も時間なのでそろそろ帰途に就く。佐和田へは小木線で戻ることにする。しばらくしてやってきたのはこの旅初のUD車! しかも新交グループ管内に僅か2台しかいないフォグライト位置の異なる異端児だ。 いそいそと乗り込んでいざ佐和田へ。佐和田までは一時間以上の長旅となる。往路の直通小木線とは異なり、小木線は小木から暫くは海沿いを走り、羽茂大橋から内陸部へと入ってゆく経路をとる。 羽茂の市街地を抜けるとバスは山間部へ。急勾配とカーブの多い県道を力強いエンジン音と共に越えてゆく。 羽茂本郷から村山までの区間は木立の中を行く 国道にぶつかると今度は一転して長い下り坂が続く。特に小泊〜椿尾間は1キロ以上も続く緩やかな下り坂なので、ほっておくとスピードもどんどん出てゆく。 ようやく坂を下りきり、沿岸線に出たところで、小木へ向かうG1261と擦れ違った。 椿尾の長い下り坂とG1261 バスはそのまま、真野市街・国府川と抜けて佐和田市街へ。16時も過ぎ夕方とのことで、佐和田の商店街は路上駐車の車で溢れ返り、バスも思うように走れない。まぁ、そこは流石に地元のバスだから、狭い商店街の中を器用に対向車を避けながら走っていった。こういう時に路上駐車の迷惑さがよく分かる… 乗車して65分、ようやく本日3度目となる佐和田バスステーションへ再び戻ってきたのだった。 ◆佐和田バスステーション16:20 → 両津埠頭17:16 (南線 G1263-N \760) 僅か5分程度の待ち時間で両津へ戻るバスに飛び乗る。これで佐渡のバス旅行も終わりだ。ここでも本線で帰っては面白くないので未乗路線の南線をチョイス。今さっき小木線で走ってきた道を真野新町まで戻り、そこから県道85号線で両津を目指す。 壇風城前を過ぎた辺りで心地よい揺れと冷房のせいで一気に睡魔に襲われてしまい、不覚にも熟睡してしまう。そのため、青山斎場前で目が覚めるまでの約7キロは何があったのかもさっぱり覚えていない… 両津埠頭では、おけさばしの下で降ろされる 夕日の沈みかけた17時過ぎにバスは両津埠頭に到着した…が、船の出港は18:40。まだ90分もあるので両津の街を少し散策することに。 …と思ったら、いきなり携帯が震えた。両津に着いた頃合を見計らって山の下さんからメールが来たのだ。 中身は両津に着いたら居酒屋銀太郎だと言うような内容でした。(※これを書いてる時点で既に半年が経過してしまっているのでよく覚えておりません…違ってましたら山の下さんすみません(汗)) そこで以前、山の下ホームページで佐渡の銀太郎(笑)として紹介されていたのを思い出し、電話ボックスの電話帳で住所を調べてみる・・・が分からない。住所的に埠頭の近くにあるらしいのだが、さっぱり分からない。 仕方がないので返信をして大体の位置関係をお聞きしてみる。…と、両津橋にほど近い飲み屋街にある事が判明。さっそく向かってみた。 とぼとぼとそれらしい飲み屋街を歩いてみると…あったあった!確かに銀太郎という看板が掲げてあった。 潟交ファンが集う場所? 「居酒屋 銀太郎」 ◆夷本町17:46 → 両津埠頭17:48 (本線 G1470-N \150) そんなことをしている間に時刻は18時前。少し先の夷本町からちょうど来た本線に乗って両津埠頭へ戻る。 僅か2分で到着。乗り放題のフリーパスもこれにて役目を終えた。 ターミナルで実家への土産に沢根団子を二箱ほど購入し、フェリー乗り場へ。 …と、待合所は洒落にならないほどの人、人、人。よく考えてみれば今日は8月の18日。帰省客と観光客が見事に混ざり合って大混雑を引き起こしていた。 信じられない目の前の光景に愕然としながらも自分も乗船券を購入して早々に最後尾に並んだ。 ◆両津港18:40 → 新潟西港21:00 (佐渡汽船 おけさ丸2等 \2,060) 早めに並んだ甲斐あって何とか2等で座る場所を確保。あちらこちらで宴会が始まる中、軽い睡眠をとった。 そうして、すっかり闇に包まれた越佐海峡を2時間以上揺られながら新潟へと帰った。 新潟到着後は停めておいた自転車で疲れた身体にムチ打って、また30分かけ実家へと戻り、のべ20時間の佐渡強襲旅行は幕を閉じたのだった。 ・・・帰宅後、速攻で爆睡モードに入ったのは言うまでもない。
余談・・・ 今回は佐渡島内二日間有効のフリーパスを使用したが、かなりオトクな感じであった。例えば佐和田と小木を往復すると運賃が1,820円かかる。ということは一度どこかで途中下車でもすれば、もうそれだけで元を取ることが可能な計算だ。土日祝日の連続する二日間のみという制限があるが、週末に泊りがけで佐渡に行かれるときは是非とも使用してみたら如何だろうか? なお、下のは今回旅したルートの交通費の差を試しに比較してみたものである。 計算してみたら、差額がなんと4,000円以上も出てしまった…
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